サステナビリティ
雇用と労働
同一労働同一賃金/最低賃金
当社グループでは、国際ルールや現地の法律等の遵守を掲げており、各国の最低賃金を定めた法令や同一労働同一賃金の考えの下、従業員に対して適正な給与を支払う事を遵守しています。日本国内において、中核業務を担う総合職を全国勤務社員と地域社員に区分し、それぞれを役割や職務の大きさ、実績などに応じた給与・報酬体系としており、同一資格、同一職レベルにおいてジェンダー間で差異がないよう統一しています。
労使との対話
■労使との対話の基本的な考え方
上組は結社の自由に関する権利および団体交渉権を支持・尊重しており、上組と労働組合は共に誰もが働きやすい職場を目指し、安定した関係を築きます。
■主な取組み
経営の円滑な運営と事業の発展並びに組合員の労働条件向上を図るため、職種による異なる声に耳を傾け、労使交渉は年3回行っております。また、各種制度の導入・変更を実施する場合で、影響度の高いものについては都度協議の場を設けており、従業員の声を経営に反映できる体制を整えています。
ワーク・ライフ・バランスに配慮した労働時間管理
■過重労働時間削減への基本的な考え方
持続的・安定的に事業を発展させるためには、従業員が心身ともに健康で生き生きと働き続けられる労働環境を維持する事が重要という考えの下、過重労働時間の削減に取り組んでいます。また、海外含むグループ各拠点において、各国の労働法規制を遵守し、過重労働削減に取組みます。
■主な取組み
当社は労使間で労働時間削減に関する意見交換や積極的な対話を実施し、過剰労働時間の削減の取組みを行っています。例えば、ワーク・ライフ・バランスに配慮した取組みの一つとして、労働時間管理を徹底しております。具体的には業務の平準化や属人化解消に向けた取組みや、就労管理システムを導入し、上長が部下の労働時間を適時把握できるよう支援し、長時間労働になる前に注意喚起する仕組みも作ることで、適切なマネジメントを行っております。
従業員のスキル向上を目的とした研修
人材育成のための研修
■基本的な考え方
上組グループでは、人材こそが価値創造、事業競争力の源泉であると考えており、企業理念にある「変化する社会の要請への即応」や「一歩先のテーマへの取組み」を実践する人材となるため、変革に対し果敢に挑戦する意志と実行力を備えた人材の継続的な育成を目指します。そのうえで、当社は人材育成に対して以下の通り考えております。
- 企業業績の向上だけでなく、従業員の能力向上と自己成長実感によるモチベーションアップに繋がるため、人材育成を行う
- 人材育成の基本はOJT、ジョブローテーション、自己研鑽である
- Off-JTは各階層におけるビジネスパーソンとしての土台作りやOJTでは補完しがたい知識・スキルを身につけるために行う
- 全ての階層に共通する育成の指針は、当社社員として「求められる人材像」の実現である
<求められる人材像>
①顧客や関係者への介在価値を高めるため、自らの専門領域を広げ続ける人
②自らアグレッシブに挑戦しながら、周囲を巻き込むことで、自身も周囲も成長させる人
③目先に集中するだけでなく、長期的な視点で物事を捉え、計画・実行する人
■体制
若手社員をはじめ、各階層別の育成やグローバル人材の育成など、当社グループ共通の教育、研修は本店人事部で企画・運営しております。各事業分野に特有の知識、スキルの習得については、各事業部門において教育、研修を企画・実施しております。
■取組み
①OJT
創業から培ってきた物流ノウハウと国内外の物流ネットワークを基盤に小口貨物から巨大重量物に至る様々な貨物を取り扱う幅広い事業領域での経験を通じて、専門性と多様性を備えた人材を育成していきます。
②新入社員現場研修
新卒総合職社員を対象に半年間、原則として配属先店所の現場の最前線で作業を経験する現場研修を実施しております。当社の強みである現場力を体感すると共に、現場業務への理解促進、安全意識を醸成し、将来の幹部候補である総合職の育成に努めています。
③階層別研修
各階層別にビジネスパーソンの土台作りとして、必要な考え方や知識・スキルを学ぶ研修を段階的に提供してまいります。なかでも入社3年目までについては、若手社員のフォローアップ期間として、特に強化して研修を実施しております。
④公正公平な評価制度
目標による管理制度を導入しており、目標設定面談、中間面談、期末評価面談を行っております。評価制度は公正な処遇や昇給・昇格の判断材料に利用するだけでなく、目標達成に向けたプロセスを通じて人材育成に繋げる役割があると考えております。組織の目標と個人の目標のベクトルを合わせ、取組み達成することで、従業員の成長と組織パフォーマンスの向上を両立させることを目指しています。なお、評価者に対しては適正な評価とフィードバック・指導ができるよう評価者研修を導入しております。
⑤海外研修制度
原則入社5年目以上の社員を対象に半年間、海外現地法人に派遣し、実務研修を実施しています。海外において現地・現物・関係者に触れることで、知識、技能、国際感覚を養いグローバル化に対応した人材の育成に努めています。
⑥次世代経営人材の育成
経営環境の変化スピードが加速する中で、先見性、リーダーシップ、使命感を備え、成長戦略を推進できる経営人材の育成を目指しております。管理職層からも、有能者には早期に困難な経験を積ませるなど、中長期時間軸において意図的な育成を図る選抜教育にも注力していきます。
主な研修プログラム
従業員エンゲージメント
■エンゲージメントサーベイの実施
当社では持続的な企業価値向上のためには、従業員エンゲージメントが欠かせない要素の1つになると認識しております。このため、当社では2024年2月、従業員エンゲージメントの状況を把握すべく、全社的なサーベイを初めて実施いたしました。
本サーベイでは、各々の組織に於いて、経験や体験を通じて従業員が得た「期待と実感のギャップ」に関して、下記8領域に分けて測定・分析いたしました。
■調査概要
調査対象者 | :総合職・一般職・再雇用社員・嘱託社員 |
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回答率 | :84.4%(3,202 名/3,793 名) |
調査内容 | :従業員が会社との関わりを通じて得られる8 つの領域での経験や体験(従業員エクスペリエンス)について調査。 ①採用 ②オンボーディング ③業務遂行 ④人事評価 ⑤人材育成 ⑥人材配置 ⑦仕事環境 ⑧企業文化 |
調査結果 | :EX スコア(EX=Employee Experience)67.5 ※参考値:他社平均69.5 |
「採用」「オンボーディング」「業務遂行」のカテゴリについては良好な結果が得られた反面、「人事評価」「人材育成」のカテゴリについては課題感が残る結果となりました。当該スコアの改善を図るべく2023 年度から実施している新人事制度を軸に、実効性ある人事施策を推進してまいります。
*EX スコア 従業員の期待値と実績値をもとに算出した組織状態を表す指標
現地雇用や現地調達
上組グループは企業行動憲章にて国際社会との協調と地域社会への貢献を示しております。行動方針としましては、地域社会の文化や規範などを尊重し、地域社会の発展に貢献するとともに、その地域に配慮した企業活動を進めると宣言しております。このような認識のもと、地域の経済社会基盤の整備・拡充に貢献する社会貢献活動を行い地域社会の発展に貢献します。